大野寺 しだれ桜と磨崖仏

奈良

今回は 桜の開花に合わせて車で行ってきた奈良の桜名所巡り2軒目『大野寺』です。こちらのお寺は たくさんのしだれ桜と宇田川の対岸に立つ磨崖仏が有名で 桜のシーズンには 多くの観光客で賑わいます。 

私も久しぶりの訪問なので 楽しみです。 ほな、行きまっせ~。


大野寺は桜最盛期には「大野寺桜まつり」が地元の観光協会により開催され、50~60台は駐車できる大型臨時駐車場が無料で開放されます。訪問したこの日(2023/3/28)も駐車場が用意されていました。

電車で行くとすると 最寄りの駅は 近鉄「室生口大野駅」でそこから徒歩6~7分ぐらいです。

駐車場から山門に向かう途中にも たくさんの桜が見られて綺麗ですよ。


こちらが、山門です。ここで入山料300円を払って境内に入ります。


ガ~ン!!

ここでショッキングな光景を目にすることとなりました。大野寺の名桜「小糸のしだれ桜」が幹を切られているじゃないですか!

聞くと樹齢300年を超える名桜の大樹は 病気や害虫の影響なのか弱ってしまい、樹木治療として現在のカタチになっているとか。

以前は門をくぐるとすぐに”ドーン!”と優雅で壮大な姿で立っていたのに、こんな格好になっているとは…。 枯れずに頑張って復活してや。

本堂の横あった もう一本の「小糸のしだれ桜」も昔見た雄姿ではなく、こじんまりとした姿に。 以前来た時より カメラを持つ人や観光客が少ないように感じたのはこれが原因なのかも。

ただ境内には 他のしだれ桜もたくさんあるので やっぱり綺麗でしたよ。


そして次は しだれ桜の奥に建つ本堂に向かいます。

御本尊の木造弥勒菩薩立像は、秘仏なので公開はしていません。 また、無実の娘が火あぶりされそうになった時に身代わりとなって半身が焼けたという伝説のある”身代わり地蔵”の木像地蔵菩薩像も鎮座されています。

寺伝によると、白鳳九年(681年)に役の小角が開き、天長元年(824年)に弘法大師が室生寺を開創の時、西の大門と定め一宇を建てて御本尊の弥勒菩薩を安置したのが始まりだとか。


そしてこちらが、宇田川の対岸に屹立する弥勒磨崖仏を拝するために建てられているお堂(礼拝所)です。 見た目は堂内にピッタリと収まっているんですが、さすがに遠すぎてわかりにくいですね。

てなことなんで、境内を出て川岸まで行ってみました。


お~っ、さすが国内最大の線刻磨崖仏。スケールのデカさに圧倒されまくりです。

後鳥羽上皇の勅願により造立されたといわれる高さ11.5mの この弥勒磨崖仏、幾人もの宋人石工が造成に携わったと伝えられています。その中には東大寺大仏殿の再興工事にあたった伊 行末(いのゆきすえ)もいたらしいです。

作ったのもスゴイけど、作れって言うた方もスゴイね。(無茶振りが…。)

▲画像は大野寺パンフレットの表紙


磨崖仏の左下方には「尊勝曼荼羅」もあります。

梵字で中心に「ウーン」の文字が刻まれているのですが、遠くからだと ホンマにわかれへん。拡大してやっと見える感じです。


そして弥勒磨崖仏から少し離れたところには大黒天磨崖仏もおられます。

普段あちこちのお寺でよく見る大黒天とは、明らかに違う大黒天です。 ふくよかな風貌も にっこりした表情もない様は、怒ってんの? と聞きたくなるような磨崖仏でした。 こちらは大正13年(1924年)の造刻とちょっと新しいですね。

大黒天磨崖仏付近の道路は”落石注意”の看板が立てられていました。 参拝の際は、お気を付けて。


今回の桜名所巡りは 名桜の姿に少し悲しい気持ちにもなりましたが、それでも まだまだたくさんのしだれ桜が咲き誇り見どころいっぱいでした。 大野寺の磨崖仏も必見ですので、みなさんも是非行かれてみてはいかがでしょうか。


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