ならまち 庚申堂

お散歩

奈良時代に首都として栄えた奈良市には、多くの文化的遺産が残されており、その中でも『ならまち』は、かつての商人たちの暮らしや商売が今も色濃く残る街として知られています。

今回は『ならまち』にある、庚申信仰でお祀りされる青面金剛(しょうめんこんごう)像を見に行こうと思います。

ほな、観光しながら ぼちぼち行くでぇ。


今回行ったのは、『ならまち』のなかでも 現在の元興寺の周辺エリアです。


懐かしい匂いのする景観。町屋建築が並ぶ通りは、カフェ、レストラン、お土産物屋、セレクトショップなどが点在し 散策が楽しい場所です。


ならまちの あちこちで見られる軒先に吊るされた御守り。

この赤いぬいぐるみは、「庚申(こうしん)さん」のお使いの申をかたどった御守りで、魔除けを意味し、家の中に災難が入ってこないように吊るしているそうで、災いを代わりに受けてくださることから「身代り申」とよばれているんだとか。


こちらは、吉祥堂 と書かれた木額のある『奈良町資料館

昭和60年に誕生した私設資料館で、こちらには貴重な資料として、懐かしい昔の看板、美術品や奈良町の生活民具や、仏像などがあります。かつてこの場所には焼失してしまった元興寺の吉祥堂があったそうです。 

なんと!? 入場無料なんですよ!  「よっ、太っ腹!!」


入口を入るとすぐに、とげぬき観音さんが おられました。 ここにも 身代わり申が いっぱい。


建屋の中に入って、こちらが 吉祥天女像

『日本霊異記(にほんれいいき)』第十四巻「貧しき女王」の記述に、奈良左京の服部堂に祀られている吉祥天女が登場するのですが、その服部堂が 元興寺の吉祥堂のことで、平成に造像された 新しい吉祥天女像が こちらに祀られています。

ちなみに、『日本霊異記』の正式名称はちょっと長くて、『日本国現報善悪霊異記(にほんこくげんぽうぜんあくりょういき)』といいます。 タイトルだけ見ると、なんか怖そうやねぇ。


そして、吉祥天女像の隣に 青面金剛(しょうめんこんごう)がおられました。

てっきり 庚申堂に祀られてるかと思いきや、こちらにおられました。 こちらの青面金剛像は 足下に二匹の邪鬼を踏み、腰に二匹の蛇と童子一人を伴ったお姿。 厨子の中で チンと立たれたお姿は、なんともカワイイ感じを受けました。

青面金剛は、道教由来の庚申信仰の神様で 仏格でいうと明王にあたります。人間の体内にいる三尸(さんし)という3種類の悪い虫を押さえるとされ、古くから「庚申さん」と呼ばれ親しまれています。

じっくり拝観して、気になる庚申堂へ向かいます。


こちらが、奈良町資料館から少し離れたところにある『庚申堂』です。

こちらに掛かる提灯にも 吉祥天女 と 青面金剛 の文字がありました。 中を覗くと 厨子は閉められてありました。どうやら いつも開放しているとは 限らないようです。

庚申堂の屋根の上には、親猿と子猿が座っています。 やっぱり猿が三匹並ぶと 見ザル、言わザル、聞かザルに なるんやねぇ。


さあ、次はドコ行こかいな。 ちょっとアイスコーヒーでも飲んで 考えよ。

ならまちは、歴史と伝統を大切に守りながら、現代的な文化も取り入れた街として、多くの観光客からも人気があります。また、古い町並みを散策することで、当時の情景を想像することができます。奈良市に訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

てなわけで、今回はここまで。 では…


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