喜光寺 試みの大仏殿

奈良

喜光寺は 奈良時代の名僧 行基菩薩によって創建されたお寺で、また寂滅されたお寺でもあります。 今回は本堂に祀られている仏像の拝観に行ってきました。 こちらの本堂では内陣ギリギリまで近づいて御本尊の拝観ができると聞いているので めちゃくちゃ楽しみです。

ほな、行きまっしぇ~。


電車で来るなら、最寄りの駅は 近鉄「尼ヶ辻駅」で徒歩約10分です。 今回、私は車で訪問したんですが山門(南大門)の横に駐車スペースもありました。 


こちらの南大門は 平城遷都1300年を記念して 平成22年に復興されました。 左右には迫力あるブロンズの金剛力士が睨みを利かせています。


山門をくぐるとすぐに本堂が現れます。  こちらのお寺、創建した当時は 菅原氏の治領に建っていたこともあり菅原寺とよばれていましたが、後に聖武天皇より喜光寺の寺号を賜ったとか。 本堂には『菅原寺』と書かれた寺号額が掛けられてありました。

またこちらの本堂は、東大寺造営の際のモデルとして行基菩薩が建てられた という伝承から「試みの大仏殿」と呼ばれています。

喜光寺 本堂
東大寺 大仏殿

う~ん、似てるっちゃぁ似てるんかなあ?


そして、いよいよ御本尊とご対面です!


阿弥陀如来坐像

いらっしゃいました! 中央に御本尊の阿弥陀如来坐像、右脇侍に勢至菩薩坐像、左脇侍には観世音菩薩坐像の阿弥陀三尊像。 阿弥陀如来像は平安時代造像の木造丈六仏。お顔に起伏の多くない穏やかな表情。胸元の肉付きの表現は立体的なふくよかさは無いものの、それがまた静けさと たおやかさを感じさせます。正面でカチッと結ばれた阿弥陀定印がキマッてるわ~。


勢至菩薩坐像
観世音菩薩坐像

そして両脇侍の菩薩像は南北朝時代のものとか。 こちらの両菩薩像、なんと言ってもお顔がイイっすね~。そのお顔だちは柔らかく微笑まれているようにも見えました。 また衣文の線も阿弥陀如来像より ハッキリとしているのが見られます。 いやはや美しいっすねぇ。


こちらの本堂、こんなに近くで拝観できるんです! 光背の裏側までバッチリ見えるんですよ。 御本尊の正面には 経机やお供え台などがあるんですが、両脇侍の菩薩像の蓮華台には手が届きそうなぐらいです。 スゲーっ!!


こちらは、本堂の裏に建つ弁天堂です。

可愛らしい弁財天と 厳ついお顔の馬頭観音、孔雀明王は掛絵巻で祀られています。 中央の額縁に入った写真の宇賀神は、お正月の初詣の期間(1月1日~15日)と夏のロータスロードの期間(6月中旬~8月上旬)に限り ご開扉されているそうです。年によって日程が変わる場合があるとのことなので、詳細は 喜光寺公式ホームページで確認してくださいね。


弁天堂の西側に建つ 行基堂。

喜光寺を拠点に 全国で東大寺の大仏建立の勧進をされた 行基菩薩像が表情も厳しく 凛としたお姿で鎮座されていました。


また喜光寺は蓮の寺としても有名で、境内にはたくさんの蓮の鉢がありました。 喜光寺・唐招提寺・薬師寺・西大寺でも多くの蓮を境内で育てておられて、蓮の花が咲きほこる時期にはロータスロード(蓮の道)をたのしめるそうです。 ちなみにこちらの喜光寺にある蓮の鉢の数は250を超えるそうです。

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そういえば、宇賀神の開扉される弁天堂を囲む池にも たくさんの蓮が見られました。つぎは、蓮の花咲く頃 参拝に来ようと思います。 それでは、今回はこのへんで…。


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