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日本三浄土曼荼羅の一つ、當麻曼荼羅(たいままんだら)を創った中将姫(ちゅうじょうひめ)が、生まれ育ったという場所が『ならまち』にあります。 今回は、その場所に建つ 徳融寺(とくゆうじ)に行きます。こちらのお寺には、珍しいお姿の観音さんが おられるので それを拝観できるのも楽しみでなりません。
ほな、ぼちぼち行くでぇ!
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徳融寺は『ならまち』にある藤原豊成卿の邸宅跡に建つ寺院です。 中将姫は、この藤原豊成の娘で この場所で育ったそうです。 豊成卿は あの有名な藤原鎌足(中臣鎌足)の孫なので、中将姫は曾孫ちゅうことですね。
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山門を入っていくと、見えてくるのが棟門です。この棟門をくぐって さらに中へ。
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中にはいると すぐ右手側に、奈良に生まれた豪商で政治家だった吉村長慶氏の像があります。この吉村長慶という人は 多くの寺院に石造物を奉納した人物で、こちらの徳融寺にも 独特の作風の石造物が奉納されています。 漫才師の 中田カウスさんに似ているような…。
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たしかに仏様の世界観が独特です。
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そして こちらが、観音堂です。 こちらにお目当ての仏像が祀られているのですが、普段は開門されていないようです。 今回は 事前に連絡し拝観をお願いしていました。 拝観料は志納とのことでした。
撮影の許可もいただいて 感謝です。 それでは中へ…
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いらっしゃいました! こちらが観音堂のご本尊で、赤子を抱き上げた 珍しいお姿の『子安観音像』です。両脇には立・坐・半跏と様々なポーズの菩薩三十三体もいらっしゃいます。
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赤子を抱きあげると言うよりも、手を添えている感じにも見えました。 檜の一木造りだそうですが、手先の部分は後世に付け加えられたとか。 正面から見る 慈悲深い表情も、左右からは また違った表情に見えます。
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そして隣の部屋には、『薬師如来像』が!
厨子いっぱいに鎮座される堂々としたお姿。 飛天が舞い飛ぶ光背も素晴らしい! 『子安観音像』に負けず劣らずの圧倒的存在感!
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厨子の内側には、日光菩薩と月光菩薩が描かれていました。これまた美しい。 なるほど、これで薬師三尊 完成ですね。
私一人の貸し切り状態で じっくり拝観させていただきました。 「う~ん、贅沢。」
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そしてこちらが、観音堂の裏にある 藤原豊成(右)と中将姫(左)を祀った二基の『宝篋印塔(ほうきょういんとう)』です。 中将姫の墓所とする説もあるそうですが 真実のほどは…。
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親子の宝篋印塔の間にある石塔は、四方それぞれに 薬師仏・阿弥陀仏・釈迦仏・弥勒仏が刻んであるとか。 風化も見られるため お顔だちなど ちょっとわかりにくいですね。
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宝篋印塔の近くには、吉村長慶の墓所も。 徳融寺は吉村家の菩提寺だったんですね。
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そして『徳融寺』から少し離れたところにある『誕生寺』。
こちらは、中将姫の生誕地とされています。また他には釈迦誕生仏を安置したため誕生寺と云われるという説も。
どちらの寺も 右大臣・藤原豊成の邸宅跡に建つ寺なんやから “中将姫の生誕地説”でエエやん! なんて思ったりもします。(超個人的意見です)
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誕生寺の門前にも『庚申堂』がありました。 こちらの厨子は開けられていて、青面金剛(しょうめんこんごう)像を見ることができました。
日本の古都である奈良市の中でも特に歴史と文化が色濃く残っている『ならまち』。古い町並みを散策しながら、当時の情景を想像するなんてことも楽しいですよ。 みなさんも ぜひ!
では、また…。
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