岩船寺 仏像拝観

京都

今回は 岩船寺(がんせんじ)の秘仏特別公開に行ってきました。 こちらの岩船寺、奈良県と京都府の県境の木津川市にあって まさに “山の中に建つ古刹” って感じのお寺なんです。 また本堂には今回特別公開されている秘仏のほかにも たくさんの美しい仏像があるんですよ。 

ほな、今日もぼちぼち行きましょう。


岩船寺に公共交通機関を利用して行くんやったら JR大和路線「加茂駅」からコミュニティバスに乗って「岩船寺」バス停下車ですぐなんやけど、バスの本数がチョイ少なめで ナカナカに不便に思ったりもします。 お寺の付近には有料の駐車場もあるので 車があるんやったらソッチの方が絶対にオススメです。


バス停や駐車場からは 一本道の参道です。 山門の横で入山拝観料を支払って 中に入ります。


中に入るとすぐに 正面に三重塔が見えるんですが、こちらは後で行くとして 先ずは本堂へ。 それにしても緑がスゴイ! 岩船寺は 通年四季折々の花が咲くとあって、木々が多いっすね。 六月にもなれば 色とりどりの紫陽花を見に多くの参拝者が訪問するんよねぇ。


こちらが本堂です。 この中にたくさんの仏像があるんですよ。 何回来てもワクワクするわ。 ただ堂内は撮影禁止です。 気になる仏像の一部は 岩船寺公式サイト に載ってます。

ではでは、中に入って…、まずは合掌。

中央に御本尊の阿弥陀如来坐像、平安時代の造像で高さ約3m。 ケヤキの一本造りで 衣には朱の彩色が 薄っすら残っています。 凛としたお顔立ちに どっしりとした結跏趺坐(けっかふざ)で鎮座されておられて、光背が舟形ではなく二重円光なんですよ。 初めて拝観した時は「ダブル円光やん!!」って声に出してしまった事を思い出しました。 そして四方を囲む鎌倉時代造像の四天王像は どれも勇ましいお姿ながら、邪鬼は踏まず 岩座に立ち、明王ばりの忿怒相です。 う~ん、圧巻の須弥壇(しゅみだん)っすね。

そして堂内の脇間を通って内陣の裏手には、
普賢菩薩騎象像(平安時代)、十二神将像(室町時代)、秘仏 如意輪観音菩薩像(江戸時代)、釈迦如来像(室町時代)、秘仏 弁財天像(江戸時代)、秘仏 羅刹天像(江戸時代)、天神菅原道真公像(室町時代)、十一面観音菩薩像(鎌倉時代)、薬師如来像(室町時代)などなど 見どころ満点のスーパーラインナップ!!

どの仏像も超素晴らしいんやけど、一番印象に残ってるのはと言うと秘仏ではなく、今回も普賢菩薩の乗っている象(アリクイみたいな…) の目でした。 なんて言うかギャグ漫画に登場する スケベキャラ的な目がオモロイんすよね~。 ともあれ、仏像ファンならずとも ココの仏像群は必見ですね。


本堂を出て、境内の南側山手には朱色が鮮やかな三重塔があります。 寺伝によると承久三年(1221年)の承久の乱で兵火を被ったとの記録があり、現存する塔は室町時代の建立とも考えられているとか。

三重塔の斗栱(ときょう)の横には『隅鬼』と呼ばれる天邪鬼が虹梁(こうりょう)の上で垂木を支えています。 昭和十八年(1943年)の大修理の際に 現在のカワイイ隅鬼になったそうです。 以前の旧隅鬼は本堂内に展示されていましたよ。UHA味覚糖のぷっちょくん みたいなのが…。 


こちらは、三重塔の西側山手にある 聖天堂です。 歓喜天が祀られているんですが、残念ながら閉まってました。 山間に建つこちらの聖天堂、やっぱり修験道と関係あるんやろうねぇ。


▲ 十三重石塔
▲ 石室不動明王

境内には他にも 石塔や石仏がたくさんあり、こちらの岩船寺から浄瑠璃寺までの山間の道など この辺り一帯の当尾(とおの)地域には 多くの石仏が群をなしています。 磨崖仏の宝庫っすね。

岩船寺は寺伝や縁起書、また改修の際に発見される墨書などから史実も いろいろな説があるようなんやけど、そこが歴史ロマンを感じることができてエエんよねぇ。 これからの季節は 約5000株の紫陽花が見頃にもなるし、皆さんも一度来てみてはいかがでしょうか?  あっ! そうそう、当尾の石仏を巡る時は トレッキングコーデがオススメです。 では、また…。


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