西大寺の仏像見聞

奈良

今日は 奈良市の学園前にちょっとした用事が あったので、そのついでに 以前から見たかった西大寺の仏像拝観に行ってきました。 秘仏である愛染明王坐像の御開帳日でないのが 少し残念ですが、他にもたくさんの仏像があるので楽しみです。  ではでは、参りましょう!


近鉄 大和西大寺駅 南出口から徒歩で3分。     すぐに看板が見えました。こちらの壁伝いに歩いて山門へ向かいます。

駅から一番近い こちらの『東門』より入場します。寺号額が 新しくってキレイやね。

多くの寺院の創建は本尊を祀られる「本堂」から造営されますが、ここ西大寺では四天王を祀られる『四王堂』から造営がはじまりました。そのため『四王堂』は「西大寺はじまりのお堂」といわれています。 今日は、その『四王堂』と『本堂』『愛染堂』の仏像を拝観します。

『四王堂』前で、三堂共通拝観券を 800円で購入します。 いざ、堂内へ。


こちらが、『四王堂』

中央にご本尊の十一面観音菩薩像がおられました。 立像で6mを超える大きさの長谷寺式十一面観音。少しぷっくりとした おだやかなお顔立ち。修復跡も多々見られますが、左手に持たれた水差しの蓮がまた美しい。

そして十一面観音立像の周りには、西大寺創建由来の四天王像がおられます。度々の火災による焼失で四天王像は再造されているようです。ただ、足元で踏みつけられている邪鬼の像は創建当初のままであるらしく、雨ざらしになった際にできた緑錆跡がいまだに残っていました。 こちらの邪鬼は表情と姿がユーモラスで人気があるそうです。

他にも、色鮮やかな道鏡禅師像や 写実的な行基像がありました。


こちらが、『本堂』 一重寄棟造で瓦の色が美しい。また戸や天井の格子も印象的でした。

堂内中央には、ご本尊の釈迦如来立像がおられます。木造ながら美しいお顔と 細かく表現された納衣が素晴らしい。こちらのお釈迦様は、西大寺再興に尽くした名僧叡尊上人一門の信仰の根本像だとか。

そして正面向かって左側には、文殊菩薩騎獅像がおられ、その周りに四侍者像が配置されています。大きな獅子に乗る文殊さまの横の 善財童子が 妙にリアルでかわいい。

反対の向かって右側には、丈六の弥勒菩薩座像がおられます。シュッとした凛々しいお顔でした。


こちらが、『愛染堂』  入り口横に菩提樹がありました。

ご本尊の秘仏 愛染明王坐像は見ることはできませんが、御前立の愛染さんを見ることができます。小さな御前立像ではあるものの 簡素ではない明王らしい明王さんでした。

そして正面向かって左側には、興正菩薩叡尊座像が左手に払子を持ったお姿でおられます。眉や口元が写実的に表現された厳しくも優しいお顔でした。 この叡尊という僧は、西大寺の再興に尽力した名僧であり、諡号 興正菩薩を亀山法皇、後伏見天皇より賜ったそうです。 ちなみに本堂にも叡尊上人の像がありました。西大寺を語る上で、なくてはならない人物なのでしょうね。



愛染堂を出た後、『鐘楼堂』を見に行くと すぐ近くに石像の叡尊上人像が祀られていました。

この西大寺では 各堂の受付におられる方が とても親切で、仏像の歴史や所以など丁寧に説明をしてくださり とても有意義な時間を過ごすことができました。  あ~大満足! では、また…


アクセスマップ

タイトルとURLをコピーしました