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河内長野市にある金剛寺。 平成29(2017)年に新たに国宝に指定された仏像の拝観に行ってきました。今年2023年の春季特別公開は4月15日から18日までの4日間ということだったので、同じく河内長野市にある観心寺を参拝した後、こちらに伺いました。
ついで参りみたいになってゴメンナサイ…と恐縮しつつ ぼちぼち行きましょうかね。
関連記事:観心寺 如意輪観音
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今回は車での訪問となりました。公共交通機関を利用して来るなら 南海または近鉄「河内長野駅」より南海バスで 「天野山」バス停下車してすぐです。
ちなみに2か所ある駐車場はどちらも有料で 500円でした。
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金剛寺は天平年間(729~749年)に聖武天皇に帰依を受け 行基によって開かれ、平安時代には弘法大師が修行した場所でもあります。また歴代女院女房が四代にわたって院主となり、身分を問わず多くの女性が金剛寺に帰依したとして女人高野としても有名です。
こちらの立派な 楼門をくぐって中に入ります。
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楼門を入ったところにある特設の受付で拝観料を支払うとパンフレットをいただけます。
国宝の三尊像の鎮座する 金堂にレッツゴー!!
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訪問したこの日は、金堂三尊像特別公開の最終日。思っていたより人出も少なく、ゆっくりと拝観することができました。 こちらの金堂は2009(平成21)年から約9年間かけて実施された「平成の大修理」で彩色も鮮やかで美しくなりました。
堂内に入ると、ドーン!と圧巻の国宝三尊が鎮座されています。 中央に御本尊の木造 大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)、右脇侍に木造 降三世明王坐像(ごうさんぜみょうおうざぞう)、左脇侍に木造 不動明王坐像(ふどうみょうおうざぞう)がおられました。 大日如来は 慈悲深い穏やかなお顔だちで、手の組まれ方は金剛界を表す智拳印。頭に被られた宝冠が光背の模様と相まって とても美しい。 脇侍の両明王は 燃え盛る火焔光を背にド迫力の睨み。 金色の大日如来と 鮮やかな彩色の両明王の色のコントラストも最高にカッコイイ!!
なかなかに珍しい こちらの三尊の配置は尊勝曼荼羅(そんしょうまんだら)をあらわしたものらしく、不動明王坐像は仏師・快慶の高弟で行快の作だとか。 いやぁ、素晴らしいっすね~。
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金堂の西側には 薬師堂、五仏堂、御影堂と廊続きの建物があるのですが、それぞれのお堂にも多くの仏様が鎮座されています。
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この日は五仏堂のみ 小窓より内陣の拝観をすることができました。
中央に 大日如来、周りを取り囲むように 阿閦如来、宝生如来、阿弥陀如来、不空成就如来。 天蓋の下に五智如来が整然と鎮座されていました。 坐像なんやけど佇まいが美しいねぇ。
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こちらは金堂の向かいに建つ 多宝塔です。
金堂と同じく「平成の大修理」で綺麗になりました。
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そしてこちらは、食堂。
一名天野殿とも呼ばれるこちらの建物は 元々は一山大衆の食事や勉強をする道場だったのですが、 南北朝時代には後村上天皇が南朝の行宮とされていました。 また食堂の裏にある摩尼院(まにいん)も行宮となっていたそうです。 これらが南朝の政所ですね。
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あちこちのお寺を巡って 南北朝時代の史実を見る度に、後村上天皇って苦労してはるなぁって思うわぁ。
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そして楼門を出て川沿いを少し進んだ先に 観蔵院があります。
南朝の後村上天皇が ここに北朝の光厳、光明、崇光の三上皇を幽閉していました。 三上皇も南北朝争乱のとばっちりを思いっ切り食らってしまったんやねぇ。 なんか可哀そう。
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当時 北朝行在所だったこちらの建物も 今では緑美しい庭を備える奥の院です。
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いやぁ、金剛寺ったら やるねぇ。 国宝の仏像に 多くの重文指定の建造物、そして南北朝争乱にまつわる悲喜こもごも。 もうお腹いっぱいです。
皆さんも満腹必至の金剛寺に行かれてみては!